LP(ランディングページ)のデザインは、売上に直結する重要な要素です。
魅力的でわかりやすいデザインは、ユーザーに強い印象を与え、商品やサービスの購買意欲を高めることができます。
本記事では、売れるランディングページのデザインについて、具体的な手順とポイントを紹介します。
目次
LP(ランディングページ)とは?
そもそも、LP(ランディングページ)とは何か?
LPとは、広告や検索エンジン、他のページのリンクをクリックして最初にユーザーが訪れるページのことです。
縦長の1枚完結のページで、ホームページとは異なり、購入やお問い合わせなどのコンバージョンの達成に特化しています。
売れるLPの作り方
LP制作は、次のような流れで行います。
- 目的(コンバージョン)設定
- ペルソナ設定
- 構成、ワイヤーフレーム作成
- コンテンツ作成
- デザイン作成
- A/Bテスト
各工程における、コンバージョン率の高い「売れる」LPを作るポイントを順番に見ていきましょう。
目的(コンバージョン)設定
はじめに、LPの目的(コンバージョン)を設定しましょう。
コンバージョンとは、LPを訪れたユーザーが、企業が設定した目的を達成することを指します。
コンバージョンには下記があります。
- 商品の購入
- アプリのダウンロード
- メルマガ登録
- 資料請求
- お問い合わせ
コンバージョンによって、LPの構成や、載せるべきコンテンツも変わります。
例えば、コンバージョンが「商品の購入」であれば、商品写真や実際の口コミを伝える他に、見込み顧客が感じているであろう金銭的な懸念を解消するコピー(「20%OFFクーポン配付中」「30日間無料お試し」など)を載せると効果的です。
また、例えばコンバージョンが「メルマガ登録」の場合なら、商品の購入と比べると行動のハードルは低くなるため、不安を解消するコピーよりも登録するメリットを目立つように載せるのがおすすめです。
ペルソナ設定
「ペルソナ(persona)」とは、マーケティングにおいて活用される概念で、商品・サービスの典型的なユーザーとなる人物像を、具体的に落とし込んだもののことです。
よくある間違いとして、顧客のペルソナを半ば空想の中で設定してしまうケースがあります。
データではなく感覚的に「小学生の子供が2人いて、プードルを飼っている、世田谷区在住の32歳の主婦で・・・」と設定するような具合です。
実は、その方法は効果的ではありません。
あなたにお金を支払ってくれる理想の顧客・・・つまり、真のペルソナは、あなたが所有している顧客リスト、SNSのフォロワー、外部のレビューサイトの意見から、拾い上げることができます。
具体的には、性別、年齢はもちろん、顧客が信用しているメディアなどのデータです。
それらの真のペルソナをもとにLPのデザインや配色を決めていくことになります。
構成、ワイヤーフレーム作成
目的とペルソナ設定ができたら、LPの構成を考えていきましょう。
LPの構成は大まかに「ファーストビュー」「ボディ」「クロージング」の3つのブロックに分けられます。
ファーストビューは、キャッチコピーやイメージ画像を使ってターゲットの興味を引きつけるパートです。
ボディは商品の魅力を伝えるパートで、「共感」「商品提示」「ベネフィット」「お客様の声」などの要素を入れます。
最後のクロージングは、購入を後押しするパートです。
3つのブロックのコンテンツを作成する際のポイントを詳しく見ていきましょう。
コンテンツ作成
構成ができたら、ファーストビュー、ボディ、クロージングのコンテンツ作成に入ります。
・ファーストビュー
ユーザーがWebページを表示したときに最初に目に入るエリアのことを、ファーストビューと呼びます。
ページを下にスクロールするにつれて離脱は増えるものですが、このファーストビューで顧客の心を掴むことができれば、コンバージョン率がぐっと上がります。
ファーストビューの要素は[キャッチコピー][イメージ画像][CTA]の3つです。
[キャッチコピー]
ファーストビューに配置する見出しやコピーは、商品の特徴やメリットを強調することで、訪問者の興味を引き付け、コンバージョンにつながるように設計します。
キャッチコピーを作り始める前に、実際に成功している他社のLPを複数リサーチして、どのようなワードが使われているか研究しましょう。
キャッチコピーのフォントについては、ペルソナが信用し、親しんでいるメディアやサービスと同じものにするとより高い効果が期待できます。
[イメージ画像]
ファーストビューのイメージ画像は、LPの顔に当たります。
商品やサービスの特徴、メリットが一目で分かるイメージ画像を使用しましょう。
この画像が少し変わるだけでもコンバージョン率に大きく影響します。
実際に、とある美容液のLPでは、前髪のある女性と前髪のない女性のイメージ画像をA/Bテストした結果、前髪のある女性の画像の方でコンバージョンが急増しました。
このようにわずかな違いでも結果は大きく変わるので、LPが完成した後も継続的にA/Bテストを繰り返すことがおすすめです。
[CTA(コール・トゥ・アクション)]
ファーストビューには必ずCTA(コール・トゥ・アクション)ボタンを入れましょう。
実際に、弊社のクライアントのLPでは、CTAボタンをファーストビューに移動させただけで、ボタンのクリック率が25.29%も改善しています。
・ボディ
LPのメインとなるボディを作る際には、以下の4つの要素を入れます。
①共感
└「こんなお悩みはありませんか?」などとユーザーの悩みを代弁し、共感を誘う。
②商品提示
└ユーザーの悩みを解消するための商品やサービスの特徴を簡潔に紹介する。
③ベネフィット
└商品やサービスを利用することで得られるメリットを、3~5個にまとめて具体的に伝える。
④お客様の声
└信頼性を高めるために、実際に商品やサービスを利用した顧客からのフィードバックやレビューを掲載する。
・クロージング
クロージングはCTAを置いて、ユーザーに「購入」「申し込み」「登録」などといったアクションを促す部分です。
また、CTAボタンの文言もコンバージョン率に大きく影響します。
実際にあった事例をご紹介しましょう。
ある単品通販のLPのボタンにはもともと「購入する」という文言を使用していましたが、ボタンの文言を「注文する」「申し込む」に変えてA/Bテストを実施したところ・・・
「申し込む」のバージョンでコンバージョン率が146.7%もアップしました。
なぜ「申し込む」の文言が効果が高かったのか?
それは、「購入する」「注文する」よりも「申し込む」の方が心理的ハードルが低いからです。
金額や条件はまったく同じなのに、CVボタンの文言が違うだけで売上に大きな差がでるなんて、面白いですよね。
コンバージョンボタンの文言とデザインについては、こちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
【完全版】売れるCVボタンをデザインするのに必要な10のポイント
また、フォームの入力項目は可能なかぎり少なくしましょう。
余計な個人情報を書かせるのはもちろんのこと、姓名を別々に分けたり、電話番号の入力欄を3つに分割するだけでも、ユーザーの気持ちは冷めていってしまいます。
項目が1つでも増えれば離脱率は高まると考えて、入力項目はなるべく減らしてください。
デザイン作成
コンテンツができたらデザインの工程に入ります。
デザインは必ず実際の顧客データをもとに設定したペルソナに合わせましょう。
例えば、高級思考の顧客(ペルソナ)であれば、LPにも高級感のある黒やゴールドの配色を使ったり・・・
または、『女性セブン』などの週刊誌を好む顧客(ペルソナ)であれば、LPにもビビッドなピンクや黄色を基調としたデザインとインパクトのあるコピーを使ったり・・・という具合です。
A/Bテスト
売れるLPを作るための最大のポイントの一つがA/Bテストです。
A/Bテストというのは、こういうものです。
例えば、 あなたのウェブサイトに 100人のお客さんが訪れたとしましょう。
Aパターン、Bパターンの2パターンのウェブページを用意し、それぞれ50人ずつランダムに振り分けてページを表示させます。
そうすると、AとBどちらのパターンの方が購入率が高かったかを調べることができるというわけです。
勝ちパターンを見つけるために常にA/Bテストを繰り返せば、あなたのビジネスは確実に売り上げが伸びます。
また、キャッチコピーやイメージ画像だけでなく、より時間や金銭的なコストのかからないマイクロコピーのA/Bテストをぜひ試してみてください。
例えば、弊社のクライアントの事例では「お問い合わせ」と「お問い合わせする」の2パターンのコピーでA/Bテストした結果・・・
「する」を付け加えたBが勝ち、成約率が3.8倍になったのです。
たった2文字で売上が大きく変わるなんて、コスパ最高の施策だと思いませんか?
LPが完成した後も、マイクロコピーを中心に引き続きA/Bテストを繰り返すことをおすすめします。
まとめ
今回は、売れるLP(ランディングページ)を作るのに押さえておきたいポイントについて解説しました。
重要なポイントをまとめると以下になります。
- 目的(コンバージョン)を明確化
- 顧客データを元にしたペルソナ設定
- 顧客目線の分かりやすい構成
- ベネフィット、信頼感を与える内容
- ユーザーの属性に合ったデザイン
- 継続的にA/Bテストを繰り返す
すぐには成果が上がらなかったとしても、地道な改善とA/Bテストを続けることで必ず売上は伸びていきます。
今回解説したポイントを押さえつつ、効果的なLPを作り上げましょう。