“何かをしなければならないのに、なかなか行動に移せない”
このような経験がある方は多いのではないでしょうか。
──人が行動を起こす。
このシンプルな行為は、実はある方程式に基づいています。
それが、米スタンフォード大学のBJフォグ教授が提唱したフォグ(フォッグ)式消費者行動モデル(Fogg Behavior Model)です。
今回はこのフォグ(フォッグ)式消費者行動モデルについて、国内大手ファストファッションブランド・ユニクロの事例とともにご紹介します。
(こちらでもフォグ式消費者行動モデルについて解説しています。ぜひ参考にされてください。)
フォグ(フォッグ)式消費者行動モデルとは
フォグ式消費者行動モデルとは、人が行動(Behevier)を引き起こすのに必要な3要素
- Motivation :動機(行動起こす理由)
- Ability:行動障壁・実行能力(行動を起こすことを阻害する要因)
- Trigger :トリガー(行動を起こそうとするきっかけ)
をB=MATという式でわかりやすく表したものです。
以下の画像のように、動機や行動障壁(実行能力)がなければ、人は何も行動を起こしません。
しかし、動機・実行能力の両方の条件が揃っていても、トリガー(行動)を起こすきっかけがなければ人は行動を起こしません。
ユニクロ「ヒートテック」でみる行動例
具体例として、売上高約1兆7700億円を誇るユニクロの看板商品「ヒートテック」の例を見てみましょう。
ユニクロの通販サイトでは、以下のような消費者に対し、フォッグ式消費者行動モデルに基づいて購入(行動)を促しています。
動機(Motivation)
「この商品を購入すると肌が綺麗になれる」「この商品さえ購入すれば薄毛にならなくてすむ」等と心理学的なアプローチや購入したいと思える特典を用意することで、消費者のモチベーション上昇が期待されます。
【ユニクロ例:動機】
3種類の素材を揃え、それぞれに「この時期に最適」「コットン100%」「一番暖かい」などのコピーを入れることで、消費者のニーズに応えています。
モチベーションを高めるマイクロコピーの事例については、下記をご参考ください。
【売上げアップのカギ】消費者のモチベーションを高めるマイクロコピー4選!
行動障壁(Ability)
主な行動障壁は「お金」と「時間」です。そのほかにも、複雑なプロセスや面倒な作業も敬遠されやすいと言えます。
これらを解決するために、Webサイトのコンバージョンボタン付近では、「無料」「簡単」「早い」などの言葉が多く用いられます。
【ユニクロ例:行動障壁(実行能力)】
ユニクロは2022年5月時点で国内に812店舗を展開していますが、オンラインストアも多くの消費者に利用されており、日本のECサイト売上高上位30社中、5位にランクインしています。(参考元:通販新聞ダイジェスト)
どのオンラインストアでも送料がネックになりますが、多くの店舗数を誇るユニクロだからこそ「店舗受取りだと1点からでも送料無料」とすることで、消費者の実行力を高める効果が期待されます。
行動障壁を低くするマイクロコピーの事例については、下記をご参考ください。
【注文数90%増加】購入ハードルをグッと下げるマイクロコピー4選!
トリガー(Trigger)
メールマガジンの配信、SNSやアプリなどのツールを使って顧客と接点を持つことでトリガーの発生が期待されます。
その際、希少価値(セール終了、送料無料終了、のこり○個、販売終了)をアピールするとよりよい効果が生まれると言われています。
【ユニクロ例:トリガー(きっかけ)】
ユニクロLINEから送られてきたお得な情報です。
本日までのお買い得価格」といった希少価値に加えて、「待望の感謝価格」という購買意欲をそそるコピーも掲載されています。
トリガーとなるマイクロコピーの事例については、下記をご参考ください。
【売上向上のポイント】行動のきっかけになるマイクロコピー3選!
まとめ
今回は、フォグ式消費者行動モデルをユニクロの看板商品「ヒートテック」を例にあげて解説しました。
購入(行動)というゴールを目指すためには、フォグ式消費者行動モデルの3要素を意識してサイトを構築する必要があります。そのためにも、簡単・低コストでコンバージョン率の改善・向上が期待できるマイクロコピーについて学びましょう。
サイト改善の参考になりましたら幸いです。