「損した時の恐怖は、得する喜びよりも2.25倍も大きい」
この事実は、行動経済学の研究結果に基づいています。
「損したくない」という感情は、人を慎重にさせるもの。
あなたもネット通販で買い物をするとき、「購入」「注文」「支払い」などといったお金が絡む言葉が目に入ると、つい身構えてしまうことはありませんか?
通販サイトやLPでも、特に、支払いに近いCVボタンのマイクロコピーには細心の注意が必要です。
今回は、ある単品通販のLPの事例をご紹介します。
そのサイトではもともと、CVボタンに「購入する」という文言を使用していました。
コンバージョン率を上げるため、CVボタンの文言を「注文する」「申し込む」に変えてA/Bテストを実施したのです。
どのボタンが勝利したのかというと・・・
答えは、「申し込む」のボタン。
なんとコンバージョン率が146.7%もアップしました。
なぜ「申し込む」のボタンが勝利したのでしょうか?
それは、「購入する」「注文する」よりも「申し込む」の方が心理的ハードルが低いからです。
金額や条件はまったく同じなのに、CVボタンの文言が違うだけで売上に大きな差がでるなんて、面白いですよね。
お金が絡むシーンでは、できるだけ心理的ハードルを低くすることが重要です。
心理的ハードルを下げるマイクロコピー
「購入する」→「申し込む」というふうにボタンの文言を変える他にも、様々なマイクロコピーを使ってユーザーの心理的ハードルを下げることができます。
返金保証付き
「試してみたいけど、期待はずれだったら嫌だな…」という不安にダイレクトに働きかけるのが「返金保証」制度。
例えば、オンライン学習プラットフォームUdemyでは、CVボタンのすぐ下に「30日間返金保証」というマイクロコピーが添えてあります。
無料でお試し
「無料」は迷っている人の背中を押すマジックワードです。
オーディオブックのサブスクリプションサービスAudibleのCVボタンには「2ヶ月無料キャンペーン中。今すぐ聞こう」と書かれています。
さらに、その下に「いつでも退会できます」というマイクロコピーを添えることで、安心感を与えてくれますね。
支払いを後まわしにする
AirbnbのCVボタンには、「まだ請求されません」というマイクロコピーがあります。
サイトを回遊しているお客さんが、今すぐ支払う準備ができているとは限りません。
予約枠を確定させてから、決済に関する情報を求める。
この小さな配慮が、より高い成約率を生むのですね。
まとめ
人間に本能的に備わっているリスク回避の思考は、消費行動にも大きな影響を与えます。
通販サイトやLPでも、特に、支払いに近いCVボタンのマイクロコピーには細心の注意が必要です。
マイクロコピーで「いかにお客さんの心理的ハードルを下げるか?」A/Bテストでチェックしてみてくださいね。