皆さんはレストランでメニューを選ぶ時に、ちょうどいいと感じる量や価格で決めることがありませんか?
それはもしかしたら、お店側に「選ばされたもの」だったかもしれません。
これは、おとり効果と言われる心理効果を利用したものです。
おとり効果とは
2つの選択肢の間でどちらにしようか迷っている消費者に対して、「どちらかに対して明らかに劣った」第3の選択肢(おとり選択肢)を提示した場合に、消費者が特定の選択肢を選ぶようになる傾向がある現象です。
おとり効果の事例
アメリカの行動経済学者ダン・アリエリーのベストセラー『予想通りに不合理』で紹介された実験です。
アメリカの雑誌社が定期購読のためのプランを発表しました。
B:紙雑誌の郵送 :125ドル
C:ネットと紙雑誌:125ドル
このようなプランを提示したところ84%の人がCを選んだという実験結果です。
この選択肢をみると、ほとんどの人がCを選びますよね?
特にBプランを選ぶメリットが感じられません。
では、次の場合はどうでしょうか。
C:ネットと紙雑誌:125ドル
この場合は、Aを選んだ人が68%、Cを選んだ人が32%だったんです。
つまり、最初の実験結果では、Bプランを「おとり」として提示することで、提示しなかった時と比べて、Cプランの購入率が32%から84%まで上がったのです。
このように明らかに劣った選択肢を入れることで、本当に買ってほしい商品を買ってもらう確率が高まります。
おとり効果とマイクロコピーの組み合わせの事例
おとり効果とマイクロコピーを併せた事例も非常に効果的です。
例えば、在庫管理システムを販売しているサービス「zaico」は、おとり効果とマイクロコピーを次のように活用しています。
引用:https://www.zaico.co.jp/plans/
この中でおそらく一番買ってほしい商品はフルプランでしょう。
プランの詳細を見てみると、フルプランの機能には、ライトプランの全ての機能に加えて、「滞留在庫のエクスポート」「送り状のデータ作成」「ECショップの連携」などの便利な項目が多く追加されています。
こうやって詳細を見ていくと、ライトプランが「おとり」として使われていると考えられます。ある程度の事業規模の物販事業者であればほとんどがフルプランを選ぶでしょう。
さらに、選んでほしいフルプランにマイクロコピーとして、
- 「オススメ」という目立つ文言を入れる
- 「属人化を解決」という企業の問題解決
ということを入れています。
また、どのプランでも「31日間無料でお試し」と入れて気軽に試せることを押し出しています。
そのことで、申し込みのハードルを下げ「どのプランを選んでも31日間無料なのだから、フルプランを試してみよう」と思ってもらえる確率を上げることが出来るでしょう。
このように、おとり効果とマイクロコピーを上手に組み合わせることで、成約率をあげることが可能になるのです。
おとり効果を上手に使う為に「松竹梅の法則」を使う
おとり効果をうまく使うために気を付ける点として、選択肢を3つ程度に絞ることが有効とされています。これを松竹梅の法則といいます。
例えば、飲食店のランチを考えてみましょう。
Bランチ(竹) 900円
Cランチ(松) 1500円
この場合、Aランチは少し物足りない、Cランチは豪華だけど価格が高い。Bランチは内容も価格もちょうどいいから、Bランチが選ばれることが多くなります。
ちなみに、価格設定は5:3:2にすると中間の竹が選ばれやすくなるとされています。価格設定の参考にしてみてください。
まとめ
今回はおとり効果とマイクロコピーについて事例を交えて解説しました。
おとり効果とマイクロコピーをうまく組み合わせることによって、お客様に一番選んでほしい選択肢を選んで貰いやすくなります。
必要に応じて取り入れ、ぜひ活用してみてください。
おとり効果のような行動経済学の心理効果と、マイクロコピーとの組み合わせは相性バツグンです。
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