前回の記事では、
「マイクロコピーとは」ということをお話しながら
マイクロコピーに共通する思考技術について、
まずは心構えをお伝えしました。
今回は事例を交えながら思考技術を解説していきたいと思います。
2大マイクロコピー
ここでマイクロコピーの大きなタイプ分けを行います。
【1】正しいマイクロコピー
このマイクロコピーは利益に直結するし面白いものです。
【2】顧客を無視しているマイクロコピー
ハイブランドのこだわりサイトによく見られる
サイズの小さい文字や、意味不明のカテゴリ分け・・・。
そして、知的を装うあまり漢字を多用したり、
内部のみで通用するカタカナ語を使ったりするものです。
気が利いた言葉や、
著名なコピーライターに書いてもらったからなどは
一切関係ないのです。
マイクロコピーはどんな場所にも有効です。
なぜなら、
コピーの何が正しくて、何が間違っていて、
結局お客さまはどうやって行動しているのか・・・
プロとして働いているなら、
これらを説明でき、数値化できなければならないのです。
説明と数値化なしでは、
お客さまにとって何が必要なのかわかりません。
ブランドは顧客の話し方を無視することは出来ない
もし、あなたのお客さまが
「マジかっけー」という言葉を使っているなら、
商品のコピーには「マジあなどれねーZE!」と書くべきなのです。
つまり、効果の高いマイクロコピーを生み出すためには、
お客さまの話し方と、ブランドの使う言葉を一致させるのです。
短い言葉を好む?
長い言葉を好む?
あなたがどう思っているかに関わらず、
お客さまがどう望むか?なのです。
これはあなたのお客さまと会話し、購入の背中を押し、
フォームの書き方をアドバイスし、
ボタンは信頼性もあり説得すらしてくれるというころです。
では具体的にどこにマイクロコピーを書くのでしょうか?
参考サイト:TEUXDEUX (https://teuxdeux.com/signup)
「さぁ、これをDEUXろ!」
思考技術:
個別化された言語
=顧客の頭の中の言葉を使うことで結果を出す。
参考サイト:WOFOO (https://secure.wufoo.com/signup/2/)
「心配しないで下さい」と語りかける
作り手の気持ちがこもったフォームです。
日本のフォームの感情のなさと比較してみましょう。
さて、次は404エラーページの事例をご紹介しましょう。
あなたは、エラーページをきちんと作りこんだことありますか?
お客さまが404ページにたどり着いた時の気持ちを
考えたことがありますか?
あなたが思っているより404エラーの発生率は高いのです。
zurbというサイトの事例をご紹介しましょう。
「我々は、実質的にどこにでも見てきました。/ 404エラーが発生しました。」
参考サイト:ZURB(http://zurb.com/404)
レゴは見た瞬間404エラーだということは分かりますが
案内が足りません。ファストビューに次のアクションがほしい所です。
思考技術:
あなたのサイトに来た顧客が迷っている時には
情報を補完するか、案内を出してあげましょう。
一度404ページのトラフィックを計測して
見るといいでしょう。
さて次は、完了画面の事例です。
行動した瞬間が一番顧客を掴むのです。
購入した瞬間に感謝を伝えられているでしょうか?
あなたを信用して、
行動し、商品を購入したお客さまに
「ありがとう」と伝えられているでしょうか。
正直言って、上の画面はそれが出来ているとは言えません。
「!」このマークを使えば
良いとでも思っているのでしょうか。
顧客と会話していませんし、
面倒な会員登録についての共感すらしていません。
普段お店でこんな接客されたらどう思うでしょうか。
続いてほかの事例も見ていきましょう。
ドメイン取得:
星や、紙吹雪、の演出。
お客さまは面倒な登録を「やっと終えたー!」と思っているところなので
このような演出は共感を持たれ、伝わることでしょう。
参考リンク:
https://dribbble.com/shots/2230969-Order-Placed/attachments/415178
シンプルなデザインに感謝とフレンドリーさが加わったよいデザインです。
個人名を出しているところもリアリティと温かみが伝わります。
全くマイクロなコピーではありませんが、
サンキューページにコメントを使って会話をする場所を作っても成立するほど
その時の顧客はコミュニケーション熱を持っているのです。
こんなボタンも紹介しましょう。
「私にサインアップして、かわいこちゃん!」
思考技術:
サンキューページで会話しなかったら、いつ会話するの?
シンプルな支持
マイクロコピーの効果を最大限に引き出すのは、
シンプルな指示です。
お客さまは何も知らない
という前提に立って、迷わず、考えさせない。
そして、あなたが直接顧客に語りかけられないから
お客さまはマイクロコピーに頼るのです。
参考サイト:BOUNCEX(http://www.bouncex.com/)
「使い方。ボタンを押す」
同じく、このボタン「次」:
Amazonだって迷走していたのです。
現在は、シンプルな指示に変わりました。
指示はシンプルだけど明確に行動を示しています。
思考技術:
シンプルに、指示は明確で言葉は少なく。
予め言い訳をさせない
あなたはお店で商品を選んでいた時、
こう言ったことはないでしょうか。
「また今度にします。」
あなたの商品やサービスと顧客が取引しない理由・・・
それは恒常性の原理や、
変化の恐怖という
原始的な脳の働きや人間の本能から起きるものです。
この原始的な脳は、変化が起きようとすると、
変化させまいと断るための言い訳を用意し始めるのです。
わたしたちは、この脳みそが活発化しない様に、
言い訳を予め封じ込める必要があるのです。
「また今度」⇒「今しかない」
顧客への自由さは、UIにとっては必要ですが、
ビジネスにとってのGOALは別なのです。
参考サイト:Kickofflabs(https://kickofflabs.com/benefits/startups/)
素材系の販売サイト
「6つの商品を無料ゲット!さらに10%OFF!」
参考サイト:Creativemarket(https://creativemarket.com/)
思考技術:
顧客の変化に対する言い訳を予め封じましょう。
「また今度」、「今お金がない」はその代表的な言い訳です。
マイクロコピーは、多くの企業が未だできていない領域です。
多くのサイトはいまだ大手企業を模倣して
同じミスをし続けているのです。
あなたのサイトだけが、
お客さまを喜ばせ、明確な行動を促し、
商品やサービスを良いものだと伝えて
行動を後押しし、成約率を引き上げるのです。
全ての小さなものに、意味があり価値があります。
小さなものとバカにする人がいたら見返して下さい。
少しの気遣いが会社を変えることを知らない
マーケッターへ自戒を込めて・・・