労働こそが美徳
苦労は買ってでもしたほうがいい
難しいことや難解な問題を解いたほうが偉い
的な風潮。
確かに人類は難しい問題を解いて発展してきたのかもしれません。
ですが、多くの文学作品も、
音楽も、歌劇も、歌舞伎も、商品も学問も
最後はとてもシンプル。人気のあるものが残るのです。
それはマーケティングの世界でも同じです。
難しい職人技的なコピーライティングや、
難解なSEO技術、ビッグデータ、人工知能など。
難解で高度で膨大な時間とお金をかけたものが良いと思われています。
でも最後はとてもシンプル
「利益はいくらなのか」ということなのです。
「重箱の隅を突つくのはやめよう」
「小さい事を気は気にしない」
一度は聞いたことがあるでしょう。
しかしマーケティングにおいては、
小さなことこそ重要です。
特に成約率を上げるには細部にこだわることです。
例えばニューヨークタイムスに
Googleのデザインに関する責任者
マリッサメイヤーの取材記事が載っています。
(出典:ニューヨークタイムズより)
彼女が行ったのは「41種類の青」のテストです。
そんなテストして結局どうなるのかと思う方もいるでしょう。
しかし考えてみてほしいのです。
Googleにとって広告文のクリック率を上げることは、
そのまま利益に繋がるのです。
そう、何十億や何千億円の手残りを生み出す。
このような些細な青の違いを始め、
小さいけれど大きな結果をもたらすことは、
我々の頭の中との会話を繰り返すことで生まれるのです。
今の世の中は、大きな広告予算で浪費して、
結果のわからないテレビCMを打つ時代ではありません。
ボタンの色だけで売上が2倍以上変わるかもしれません。
信頼性を生むために、
ブランドロゴを入れるだけで40%成約率が改善するかもしれません。
この一つ一つの行動はとても小さく、
数分で出来ることばかりです。
しかし、簡単で短い時間でできるからこそ、
何度も繰り返して行い、迅速かつすぐに結果をもたらしてくれるのです。
マシンガンや戦車や爆撃機など必要ありません。
たったボタン1つで核ミサイルが発射されれば、世界が終わってしまいます。
LINEで名前を間違って送っただけで、
色々終わってしまうのです・・・。
ほんの小さな改善が大きな結果を生み出す。
『マイクロコピーってだいたい何のこと?』
もはや何回もこのブログで説明していることですが
改めて1行で言いましょう。
マイクロコピーは、顧客の行動に一番近い部分で、
顧客を正しい行動に導くための単語や文章のことで、
通常のコピーライティングと違うのは、
その短さと効果の高さと、再現性です。
「無料で視聴」
「利用開始」
「もっと集客したい」
などなど、行動を呼び起こす文字は
軒並み15%以上の改善をもたらしているのです。
実際にマイクロコピーが劇的に効果を生み出すポイントは
ボタンを含めなんと12箇所以上もあるのです。
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ボタン(ボタンの上の文字)
確認メッセージ&メール
エラーメッセージ
404ページ
フォームの中
フォームの外に書く指示
リードの取得
ローディング画面
メニューナビゲーション
ポップアップ
サンキューページ
などなど・・・
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ブランディングや、UX(ユーザーエクスペリエンス)、
人工知能など、
大きくて難しい事ではありません。
日本人は特に
こだわったり、極めたり
そういったことの方が価値を持ってると思い込む傾向があります。
簡単で、すぐ出来て、誰にでも可能で、
小さいことには価値がないように思ってしまう人が多いのです。
悲しいことにそれで日本は戦争に負けたのです。
米軍の通信機器は誰でも操作できるように、
アタッチメント式にしてすぐに修理できるようにしたのに対し、
日本軍は電気抵抗から回路図から何から何まで覚え、
更に文字の細かい教科書を持って
故障したら全ての知識と経験をもって修理しなければいけませんでした。
米軍のイラストと番号だけで修理するマニュアルを見て
日本兵は「負ける」と思ったそうです。
もしマイクロコピーを逃したら、
あなたのサイトの対応は冷たいものになって、
ブランドを壊し顧客を追い返してしまうでしょう。
お客さまに冷たい対応をしていないでしょうか。
サイトはお客さまに語りかけているでしょうか。
自社の考えを持っているでしょうか。
きっとあなたのサイトも
ブランドが練られ、コピーライティングが工夫されているでしょう。
多くの上場企業のサイトも改変箇所は明確にされ、
時期や履歴も明らかになっているでしょう。
著名なコピーライターやブランドマネージャー、
大手広告代理店がそれを管理していることでしょう。
しかし、フォームやボタンになると急にロボットが出てくるのです。
「エラー10箇所あります。」
「IDが間違っています。」
「パスワードも間違っています。」
「3回間違えたので、ロックしました」
(こう言われるともうサイトを使うなと言われているかのようです・・・)
さて次の後編記事では、
事例を出しながら、
テクニックではなく、
もっと大きな視点で何度でも再現性を持って
マイクロコピーを生み出す「戦略」をお伝えしていきたいと思います。