【ブランディングをUXに統合する方法】一貫したブランドにするためのデザイン

事例, 作り方, 考え方

Florencia Ezcurra


直感的で視覚的に魅力的なデジタル体験を作ることに情熱を注ぐUI/UXデザイナーです。

ブランディングとユーザーエクスペリエンス(UX)デザインは、一見すると異なるように見えますが、両者は密接に関連しています。

ブランディングとは、製品や組織のために、特徴的なブランドやイメージを開発する工程です。

それに対しUXデザインは、消費者に適切で意味のある体験を与える製品を作るための学問です。

この2つの分野が適切に融合することで、最終的に強力で一貫したブランドアイデンティティを持ち、調和した快適なユーザーエクスペリエンスを提供する製品に仕上がります。

しかし、UXデザインのプロセスにブランディングを取り入れる意義は何でしょうか。

ひとつは、ユーザーの信頼と信用を高めるのに役立つということです。

製品のブランディングが一貫しており、ユーザーエクスペリエンスとマッチしていれば、その組織が信頼できることが人々に伝わります。

さらに、ブランドインテグリティを高めるデザインは、製品をライバルと区別し、ユーザーの記憶に残りやすくする効果も期待できます。

この記事では、ブランディングとUXデザインの関係、およびブランディングをUXプロセスに組み込む妥当性について見ていきます。

また、優れたブランドとUXの統合の事例や、ブランディングをデザインの手順に統合するためのヒントやアプローチについても説明します。

この記事を読むことで、ブランドインテグリティのためのデザインの利点と、このアプローチを自分のUXデザイン業務に導入する仕方について、より深く理解できるでしょう。

ブランドを知る

UXデザインの手順にブランディングをうまく取り入れるには、ブランドとターゲットユーザーについて明確な知識を持つことが重要です。

そうすることで、デザイン上の意思決定の指針となり、製品のブランディングとユーザー体験の一貫性を保つことができます。

まず始めに、ブランドの理念と個性を決定し、定義付けします。

ブランドの理念とは、企業のビジネス上の意思決定の源となる信念やコンセプトのことです。

これに対しブランドの個性とは、顧客が認識するブランドのキャラクターやトーンのことです。

これらの要素を定義することで、一貫性のある本物のブランドアイデンティティが出来上がります。

その上で、ターゲットとなる顧客の要望や嗜好(しこう)を把握するための調査を行います。

アンケート調査やフォーカスグループ(製品/サービス/コンセプト/宣伝/アイデア/パッケージについて人間の集団に考えを質問する手法)、顧客へのインタビューなどを実施し、顧客像や製品への要望を把握します。

これは、ターゲットとなるユーザーとつながり、その要求を満たすユーザー体験を実現するために欠かせないものです。

ブランドとターゲットの顧客を明確にした上で、ブランドの基準やデザインの原則を設定できます。

ブランドの基準とは、ブランドをどのように美的に、また言葉として伝えるべきかを規定する原則の総称です。

デザインの原則とは、有用で直感的、かつ視覚的に魅力的なデザインの決定を支援する基準です。

これらのツールはいずれも、すべてのポイントで一貫してブランドを表現し、ユーザー体験をブランドの価値や個性と一致させるための支援となるでしょう。

UXデザインプロセスへのブランディングの導入

ブランドとターゲットユーザーをしっかり把握したら、次はUXデザインの手順にブランディングを組み込んでいきましょう。

ここでは、製品のブランディングとユーザー体験を同期させるために、検討すべき重要なポイントをいくつか紹介します。

製品の見た目のデザインにブランディングを盛り込む

これには、ブランドの色彩、文字、アイコンを製品のデザインに取り入れることが含まれます。

これらの特徴は、すべての接点で一貫して適用され、統一されたブランドのアイデンティティを構築する必要があります。

すべてのタッチポイントでブランドの一貫性を保つ

ユーザーが初めてブランドと出会い、製品を使い続けるまでの全体のステップで、一貫したブランド体験を維持することは非常に重要です。

これは、すべてのマーケティング資料、ウェブサイト、製品デザインにおいて、同じブランディングの特徴と言語を採用することを意味します。

ブランドに合った言葉や声のトーンの使用

製品のコピーやメッセージに選ぶ言葉や 口調は、ブランドの個性や価値観を反映したものであるべきです。

これは問題メッセージや 警告、製品説明、使用方法など、あらゆるものが対象です。

ブランドとUXの統合の成功例

ここでは、ブランディングをUXデザインの工程にうまく組み込んだ企業をいくつかピックアップし、その効果を実証してみましょう。

Airbnbはその一つです。

Airbnbのプラットフォームのユーザー体験は、つながりをコンセプトとする同社のブランドを反映しています。

Airbnbのユーザー体験は、鮮やかにカスタマイズされたホームページから、親しみやすく家庭的な雰囲気のリスティングページまで、ホストと訪問者の双方に所属意識を持たせることを意図しています。

ブランドとユーザー体験の相乗効果により、ユーザーの信頼と信用を高め、Airbnbと他のプラットフォームとの差別化を図っています。

アップルもその一つです。

アップルは、そのクリーンでシンプルなデザインで有名ですが、それはハードウエアからソフトウエアに至るまで、すべての製品に浸透しています。

アップルは、そのデザインとブランドアイデンティティを守り続けることで、一貫したブランドのユーザー体験を瞬時に認識し、記憶に残すことができるようになりました。

これらの例は、成功する製品を開発する上で、ブランディングとUXデザインの適合がいかに重要かを示しています。

ビジュアルデザインにブランディングの要素を取り入れ、すべてのタッチポイントでブランドの一貫性を保証し、統一されたブランドのユーザー体験を作り出すことで、製品をライバルと差別化し、消費者の信頼と信用を築くことができるのです。

まとめ

つまり、UXデザインの工程にブランディングを含めることは、ユーザーの信頼と信用を確立し、ライバルと製品を差別化することで統一された印象的なブランドユーザー体験を提供するために非常に重要なことです。

ブランドとターゲットとなるユーザーを理解し、ブランドルールとデザイン原則を策定し、製品のビジュアルデザインと言語にブランディングの要素を埋め込むことで、ブランドインテグリティのためのデザインを行い、消費者とつながる製品を構築できます。

これらの効率の良い方法とリソースをUXデザインの工程に加えることで、消費者が純粋に喜び、際立つ製品を開発することができるのです。

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