やめればCTRが今すぐ改善:ボタンコピー3つのNG原則

事例, 基礎知識

マイクロコピー編集部


マイクロコピー編集部です。売れるための最強の一言である「マイクロコピー」を広めるため、日々マイクロコピーの有用性を発信しています。


Webサイトでユーザーが購入や申し込みを最後に決める要素になるボタン。

ボタンをどういったデザイン、形、文言にするかでCTR(クリック率)は大きく変わってきます。

今回は、みなさんがやりがちな「ボタンのテキスト」に使うワードのNG原則を3つご紹介します。

「送信」をやめてCTRを改善

単なる動作を指示するワード「送信」

「送信」というワードは、使っている方も多いのではないでしょうか。

実は、一見すると誰にでもわかりやすそうに見える「送信」「ダウンロード」等のワードは、あなたのサイトのコンバージョンを下げている可能性があります。

ソーシャルメディアの専門家、ダン・ザレラが行った4万ものランディングページを調査した結果が下のグラフです。

「送信」が使われているランディングページは、他の用語を使用したものよりもコンバージョンが低い傾向にあるということが明らかになりました。

「ここをクリック」や「実行」などのコピーを使った方がクリック率が高いということがわかっています。

なぜこのような結果になっているのでしょうか。

実は簡単なことで、ユーザーの視点に沿ったコピーになっていないからなのです。

ユーザーは「送信」したい訳ではなく、「問い合わせ」したい、「応募」したい、「申し込み」したいのです。

「送信」は、一般的な順序を指示している言葉ですが、サービスを提供する私たちの側からみた動作です。

「送信」ボタンはユーザー目線のボタンではないのです。

クリック率が改善した事例

こちらは、採用ページの応募ボタンを改善した事例です。

「上記に同意して送信」から「簡単テストに挑戦する」へ変更するとクリック率が改善しています。

「デザイナーテストを受けてみる」「ライターテストを受けてみる」というコピーに変更するとさらに、大きく改善しています。

具体的にユーザーがとる行動をコピーにするだけで、8%もクリック率がアップしているのです。

「詳しくはこちら」を変更してCTRを改善

「詳しくはこちら」という文言は、現在もWebページで非常に多用されています。

なぜ、この言葉をつかわないほうがよいのでしょうか?

ユーザビリティの専門家、ヤコブ・ニールセン博士の研究によれば、以下のようなことがわかっています。

一般的なWebページを訪問した際、ユーザーが現実的に読むテキストの量は全体の28%に過ぎず、実際には20%程度と見積もられています。

これは、ユーザーがWebページのテキストをほとんど読んでいないことを示しています。

多くのユーザーは内容を流し読みしており、「詳しくはこちら」というボタンの背後にある情報の文脈を理解していない可能性が高いのです。

その結果、ボタンを見たユーザーはこのような心理状態に陥ります。

  • ユーザーが求めている情報と異なるページに誘導された
  • “詳しく”の内容がわからないので怖くて押せない
  • 知りたい情報があるかわからないので面倒で押せない

そうすると、ユーザーは混乱してサイトを離れてしまうということにつながります。

ボタンのテキストに関しては、ユーザーが求めている具体的な行動や情報を直接反映させるような文面を使う必要があるのです。

「今すぐ申し込む」で本当に大丈夫?

「今すぐ申し込む」というマイクロコピーを使うのは、必ずしも誤ったアプローチではありません。

しかし、そのタイミングでそのユーザーがその言葉を求めているのかどうかを考慮する必要があります。

ここを考慮せず「買わせたいから」「申し込ませたいから」という理由で「今すぐ」という文言を使っている方がとても多いのです。

それではユーザーは行動しません。

ユーザーがその瞬間に真に求めているものが何なのか、リサーチする必要があります。

  • まずは使い方を見たいのかもしれない
  • まずは無料で体験してみたいのかもしれない
  • 試すことすら迷っていて、問い合わせや相談をしたいのかもしれない

例えば、ユーザーが「買おうとしている製品が自分のパソコンでも使えるのか確認したい」場合を考えてみてください。

「購入する」「無料体験する」というボタンよりも「相談してみる」というボタンの方がクリックしやすいでしょう。

ここで「今すぐ購入する」というボタンを提示してしまうと。ユーザーは「私はその行動を求めていない」と感じ、サイトを離脱するリスクが高まります。

ユーザーのニーズとボタンのメッセージが一致しているかどうかが、クリック率や成約率に大きな影響を及ぼすのです。

まとめ

ここまでボタンに使用するマイクロコピーのNG原則を3つご紹介してきました。

ご自身のWebサイトで使用していないか、確認してみてください。

使用していればすぐに変更しましょう。

大事なのは、ユーザー目線のワードを使うことです。

私たちがユーザーにしてほしいことではなく、ユーザーがしたいと思っているワードを使うだけでCTR(クリック率)が改善するはずです。

 

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