会員登録フォームのマイクロコピーと会員を増やす10の方法

事例, 考え方

マイクロコピー編集部


マイクロコピー編集部です。売れるための最強の一言である「マイクロコピー」を広めるため、日々マイクロコピーの有用性を発信しています。


あらゆるウェブサービスや通販サイトにおいて、「会員登録フォーム」は売上に直結する重大な部分です。

しかし、会員登録をする作業は、時間も労力もかかるため、誰にとっても面倒くさいもの。

事実、通販アプリを提供する株式会社マージェリックのアンケート調査によると、「購入をあきらめた、もしくは条件は悪くなるが普段使いのサイトで購入した理由」を尋ねたところ、「アカウント(支払情報や住所情報)の登録がめんどうだったため」が62.8%と最も多いことが分かっています。

参考:https://mergerick.com/release/hopping_0920.html

サイトに来た人の半数以上が会員登録で挫折している・・・想像するだけでゾッとしますよね。

そんな鬼門とも言うべき会員登録フォームで、ユーザーを励ましたり、正しくガイドして登録率を上げる役割を果たすのが、マイクロコピーです。

会員登録を増やす10の方法

会員登録フォームにおけるユーザーのストレスを軽減するマイクロコピーや、ワクワクした気持ちでアカウントを作成してもらうための10の方法をご紹介します。

フォームの数を最小限に抑える

まずはじめに、必要のない記入欄は1つでも減らしましょう。

本当に必要な個人情報だけを預かるようにしてください。

なぜなら、数多くのA/Bテスト結果で、フォームの数と登録率には相関関係があることが分かっているからです。

実際に、旅行予約サービスのエクスペディアでは、フォームから「会社名」の記入欄を削除しただけで、年間およそ1200万ドルもの収益をアップさせています!

魅力的なヘッドライン

会員登録ページで一番最初に目に入るのが、ヘッドラインです。

「登録することで何ができるか?」ハッキリ理解できるマイクロコピーをつけましょう。

たとえば、ベッティングエキスパートでは、ヘッドラインとボタンを「ベッティングエキスパートに参加」から「無料のギャンブル攻略法をゲット」に差し替えたところ、コンバージョンが31.54%アップしました。

出典:https://academy.pagefly.io/guide/high-quality-content/

登録するメリットを明確にする

会員登録するメリットを伝えるには、魅力的なヘッドラインだけでなく、ブレット(メリットの箇条書き)を使う方法もあります。

ボタンやフォームの近くに書いておけば、より目に入りやすくなります。

ContentVerve.comでは、「無料のアップデートを受け取る」ボタンの上に「ケーススタディ&テスト結果」「ハウツービデオ&記事」「業界リーダーからのポッドキャスト」という3つのブレットを加えたところ、登録率が83.75%アップしました。

出典:https://blog.formkeep.com/how-tweaking-your-microcopy-can-instantly-double-your-conversion-rates/

ボタンのマイクロコピー

会員登録するメリットや手軽さを、目につきやすいボタンのマイクロコピーにしてしまえば、より行動を引き出しやすくなります。

たとえば、タイムトラッキングサービスを提供するTimelyでは、ボタンに「14日間の無料トライアル」というマイクロコピーをつけています。

参考:https://memory.ai/timely

アカウント登録がメールアドレス1つで完了する、という手軽さも素晴らしいですね。

パスワード設定で迷わせない

会員登録フォームのユーザー名、パスワード記入欄には、マイクロコピーを入れてユーザーをガイドしましょう。

Mailchimpのアカウント作成フォームは素晴らしいお手本です。

入力を開始すると、ユーザー名の作り方についてマイクロコピーが表示されます。

「文字と数字のみで構成されたユーザー名か、またはあなたのメールアドレスを選んでください」

参考:https://mailchimp.com/

さらに、パスワードを入力すると、パスワードの条件を満たしているかがリアルタイムで分かります。

各項目の条件を満たしてはじめて、「始めよう!」のボタンがクリック可能になるのです。

疑問や不安を取り除く

メールアドレスを登録するときには、「大量のメールが送られてくるのではないか?」「第三者にメールアドレスが提供され、スパムが届くようにならないか?」といった不安がつきものです。

そこで、Barking Up the Wrong Treeのメルマガ登録のポップアップにはこんなマイクロコピーが添えてあります。

「No spam, ever (スパムは決して送りません)」

ヘッドラインで「32万人以上の購読者がいる」とアピールしているところも、社会的証明を上手に利用していて良いですね。

会員登録した人の口コミ

ユーザーの疑問や不安を取り除くには、実際に会員登録した人の口コミも有効です。

マリー・フォレオのメルマガ購読フォームには、このような印象的な口コミが載っています。

「メールマガジンを購読して、密かに、もっと配信してほしいと思ったことなど、これまでありませんでした。ーケイトリン」

参考:https://www.marieforleo.com/

なぜこの情報が必要なのか?

アカウントを作成するとき、サービスとは無関係に思えることや、プライベートなことには極力答えたくないものです。

名前、メールアドレス、ID、パスワード以外に、以下のようなプライベートな項目を設ける場合には、注意しましょう。

  • 性別
  • 生年月日
  • 所有しているウェブサイトのURL
  • 年収
  • 学歴

 

ユーザーを不安にさせないように、「なぜこの情報が必要なのか?」相手が納得できる理由をマイクロコピーで添えてください。

例えば、Facebookの登録画面では、なぜ生年月日が必要なのかをこのように説明しています。

「生年月日を登録することで、年齢に合ったFacebookの利用が可能になります。また、プロフィールの基本データセクションでこの情報を閲覧できる人を選択することができます。」

参考:https://www.facebook.com/

ソーシャルログイン

Google、Facebook、Twitterなど、SNSアカウントを使ったソーシャルログインを用意する手段も、非常に効果的です。

新しいサービスに登録するたびに新しいパスワードを考えて作成するよりも、「Facebookでログイン」の方が早くて便利ですよね。

ただし、「必要以上に個人情報を取得されるのではないか?」「勝手にSNSに投稿されないか?」などの不安を感じるユーザーもいることを忘れないでください。

データが悪用されないこと、勝手にアカウントに投稿されないことをしっかり保証しましょう。

Timelyでは、こんなマイクロコピーでユーザーを安心させてくれます。

「私たちは自動投稿したり、スパムを送ったり、自動でフォローすることはありません」

参考:https://memory.ai/timely

成功メッセージ

アカウント作成後に表示される画面では、登録に成功したことを伝えるだけでなく、ブランドの個性を示し、実際の人と話しているような印象を与える必要があります。

たとえば、マリー・フォレオのメルマガに登録すると、このような成功メッセージが表示されます。

「誰よりも素敵なあなたへ!MFの会員になってくれてありがとう。お近づきに慣れて光栄です。ウェルカムメールをあなたの受信ボックスに送ります。(略)

参考:https://www.marieforleo.com/thankyou

エレガントなトーンですが、ユーザーに親しげに語りかけるような印象も感じられますね。

もちろん、このようなコピーを考えるときは、あなたのブランドのボイスアンドトーンに合わせることを忘れないようにしましょう。

ボイスアンドトーンは、4つのステップで簡単に作ることができます。
詳しくは、こちらの「ボイスアンドトーンの作り方」をぜひご覧ください↓

ボイスアンドトーンの作り方を見る

「会員登録不要」にするのも手段の一つ

ここまで会員登録を増やすフォームについて解説してきましたが・・・実は、見込み顧客を逃さないための解決策がもう一つあります。

それは、会員登録を不要にすることです。

300億円売上アップしたボタン

UIEの創設者ジャレッド・スプールが、あるECサイトでテストを行いました。

会員登録のボタン無くし、代わりに「続ける」ボタンを設置し、次のようなマイクロコピーを添えたのです。

「買い物をするためにアカウントを作成する必要はありません。続けるのボタンをクリックして支払いを済ませてください。今後の支払いをもっと簡潔にしたい方は、支払いの段階でアカウントを作成することもできます。」

このマイクロコピーを添えた結果、売上げが45%アップ。

金額にして1ヶ月でおよそ1500ドル(約15億円)の売上げ増。フォームを変更した初年度には、収入が3億ドル(約300億円)もプラスになったのです。

会員登録せずにサービスを利用できる方法を用意する、というのも一つの手段です。

まとめ

会員登録は時間も労力もかかり、ユーザーにとっては好ましくないもの。

実際に、面倒くさいことが理由で購入を諦める人が62.8%もいるということが分かっています。

あなたのサイトの会員登録フォームにも、ユーザーをガイドし、ワクワクした気持ちでアカウントを作成してもらえるマイクロコピーを添えてみてはいかがでしょう?

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