突然ですが、あなたは「なかなか売上げが上がらない」「ボタンのクリック率が上がらない」と悩んでいませんか?
ページの大幅な変更やデザインの差し替えを行っても、反応が悪い。
そんなときに考えてほしいのが、ボタン周りの言葉です。
その言葉や順序を変えることで効果を発揮する言葉や考え方があるのです。
今回は言葉を変えるだけで売上アップが見込める小さな変更について、事例も交えながら学んでいきましょう。
目次
クリックトリガーとは
クリックトリガーとは、ボタン周りに書かれている言葉のことです。コピーライターであるジョアンナ・ウィーブが名付けました。
顧客が踏みとどまってしまう心理的な壁を取っ払うことで、顧客の不安を和らげたり、疑問を解消し背中を押す役割を担っています。
クリックトリガーの配置
ボタンに対するクリックトリガーの配置について学んでおきましょう。
特典などポジティブな情報は会員登録ボタン(クリックしてほしいボタン)の上に置くべきです。
ページは基本的に上から下にスクロールされます。
最初に目に入るものがポジティブなものであるほど、ボタンをクリックする確率が高くなり、売り上げアップにつながります。
一方で「31日間返金保証付き」といった顧客の心配や疑問など、ネガティブなものを払拭する文言はボタンの下に配置しましょう。
顧客を安心させるクリックトリガー
まず最初の事例は顧客を安心させるためのクリックトリガーです。
顧客の考えを先回りし、より高いクリック率を獲得できます。
複数のクリックトリガーで顧客の不安を払拭
U-NEXTのサイトを見ていきましょう。
会員登録画面の今すぐはじめるというボタン下に「登録は3ステップで簡単。いつでもすぐにキャンセル(解約)できます。」と書かれています。
これは顧客のどういった不安をカバーしているマイクロコピーでしょうか?
まず「登録は3ステップで簡単。」では、「たくさんの情報を入力する必要があるのではないか」や「複雑な入力画面が出てきたらどうしよう」といった心配をカバーしています。
次に「いつでもすぐにキャンセル(解約)できます。」も、顧客の不安を取り除く役割を果たしています。どのような不安か考えてみましょう。
いかがですか?ここでは「無料トライアル中にお金がかかってしまったらどうしよう」という不安を先回りしています。
31日間無料トライアルと書いているのに、そんな不安が出てくるの?と思う方もいるでしょう。
しかし、顧客はしっかりと文章を読んでいるとは限りません。
人間は損をしたくないという性質が働くために、お金がかからないという事実に念を押してもらいたいのです。
このマイクロコピーのいいところは、無料トライアルというお得感も出しながら、顧客を安心させているところです。
まさにお手本のようなマイクロコピーの使い方でしょう。
個人情報を守るクリックトリガー
次は個人情報を守ってくれるサービスです。
マッチングサービスのwithでは、4つの方法で会員登録ができます。
どれにしようか迷ったときに気になってしまうのは、LINEやFacebookを選択した際、withを使っていることが外部に知られることでしょう。
勝手にSNSに投稿されては、たまったものではありません。
でも、安心してください。「電話番号で新規登録」のボタン下に、このようなマイクロコピーがあります。
「withのご利用情報がSNSに公開されることはありません。」
これで心配することなくwithを利用できますね。
以前まではマッチングサービスPairsでも同じようなマイクロコピーがありました。
現在は更新され、SNS投稿に関するマイクロコピーがなくなっています。
登録する際の心配事が消えないで残ってしまうのは、利用者によっては不安なままでしょう。
顧客を先回りしたデザインや文章を取り入れたいですね。
ここまで2つの例を見てきました。
これらのマイクロコピーはそれだけでも威力があるのです。
また、先述したように、顧客が不安に思うことをカバーするマイクロコピーはボタンの下に配置した方がいいと言われています。
その点、この2つの事例はルールにのっとった配置であるので、お手本となりえますね。
クリックトリガーでお得感を演出
今度はマイクロコピーで会員登録することのメリットを伝えてみましょう。
先述したように、人間には損失回避の法則が働きます。
お得な情報や特典を逃してはならないという心理が刺激されるので、特典をつけることは顧客獲得のひとつの手段でしょう。
会員登録のメリット
マンガサイトのカドコミでは、新規ユーザー登録画面の最後に「会員になるとできること」というリンクがあります。
登録するかどうか迷っている人は、このページを見るでしょう。
会員登録しないと利用できない機能があるだけで、会員登録の意欲を高めることができます。
参照:https://comic-walker.com/member/
しかし「会員になるとできること」というページは本記事執筆現在では同じタブで開かれてしまいます。
これによって、うっかりタブを閉じてしまい戻れない、離脱してしまう、ということもあり得ます。
このように、リンクひとつとっても、顧客心理を考えなければ顧客は思うように行動してくれません。
細かなところへの気配りが売上アップにつながります。
これらを踏まえて、次にLIPSの例です。
参照:LIPSスマートフォン用アプリより
新規会員登録ボタンの上に4つのお得情報が書かれています。
それだけで「こんなにもお得なんだ」と顧客に思わせることができます。
機種変更してもデータが引き継げるのはありがたいですね。
さらにアイコンが描かれていることで視覚的にもわかりやすく、文章を読み飛ばす人にも効果的です。
このように、顧客によってプラスになるものは、ボタンの上に配置しましょう。
せっかくの努力が水の泡にならないよう、デザインにも気を配っていきたいですね。
クリックトリガーはやりすぎ注意
最後にオレコンで行ったABテストの事例を見てみましょう。
これは採用ページにて説明会へ誘導するため、ボタン下のマイクロコピーを変更した例です。
Aでは「送信完了に10~20秒ほど時間がかかります。しばらくお待ちください。」というマイクロコピー。
BではAでの文言の上に「応募意思は問いません。説明会だけのご参加大歓迎です。」というマイクロコピーがあります。
ABテストの結果としては、パソコンでもスマートフォンでもAの方が勝ちました。
顧客の不安をなくすマイクロコピーはボタンの下に配置するのがベスト。
今回もルール通りボタン下に配置したのですが、返って結果が悪くなりました。
理由を考えてみます。
「応募意思は問いません。」と言われると、せっかく申し込もうと思っていた説明会も、今の自分には必要ないのだと判断されかねません。
マイクロコピーを使う際はくれぐれも、その場に適切な言葉を選んで使用してください。やりすぎには注意しましょう。
まとめ
今回はマイクロコピーによるクリックトリガーについて見てきました。
事例を見てみると、正しく使いこなせているサイトが少ないことにお気づきになったかもしれません。
それだけ、マイクロコピーは奥が深いということです。
最強の一言とも言い換えられるマイクロコピー。ぜひ使い方をマスターして、売り上げを上げてください。
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