「返報性の原理」心理学から学ぶ、革新的な顧客関係の築き方

事例, 基礎知識

マイクロコピー編集部


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あなたは「返報性の原理」という言葉を聞いたことはありますか?

返報性の原理は心理学において重要な概念です。特にマーケティングや顧客との信頼関係の構築において、その効果が広く認められています。

この返報性の原理を用いることができれば、ビジネスが軌道に乗ったり、パートナー関係がうまくいったりと、非常に有益な原理なのです。

本記事では、返報性の原理がどのように機能し、それが人々の行動にどのように影響を与えるかを探っていきましょう。

マーケティングで大切な返報性の原理とは

返報性の原理は、人が他人から何かしらの恩恵を受けた場合、その恩恵に対して何らかの形でお返しをしたくなる傾向があるという心理学の理論です。
この概念は、社会心理学者によって詳細に研究され、人間の社会的行動の根本的な動機の一つとして認識されています。

例えば、友人からプレゼントをもらったら、私たちは何らかの形でその友人にお礼をしたいと感じる傾向があります。

また、落とし物をして見知らぬ人に拾ってもらったときにも、お礼をしたい気持ちにさせられますよね。
これらは単なる礼儀やマナーの問題ではなく、社会的相互作用の基本的な原則に根ざしています。

つまり、返報性の原理は人間心理に深く刻まれているものなのです。

たしかに返報性はすべてのことに対して発動はしないでしょう。もらってうれしくないプレゼントや、行き過ぎた手助けは相手を尊重していないと受け取られる可能性があるためです。
それでも相手が誰であろうと、自然と恩返しをしたいと思うことは、人間関係を築いていくために必要な性質とも言えます。

このようにポジティブな印象がある返報性の原理ですが、実は以下の4つに分けることができます。

1・好意の返報性

2・敵意の返報性

3・譲歩の返報性

4・自己開示の返報性

それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。

① 好意の返報性

人は何らかの好意を向けられたとき、同等の好意を返さないといけないという心理が働きます。
誰かに助けられたり、プレゼントをもらったり、人間関係を良好に保つように行動します。

そのため、他者との絆がより強固なものとなって、結果的にお互いに必要不可欠な存在となるのです。

また、マーケテイングにおいて無料サービスや試供品などを渡すのも有効です。マイクロコピーで「無料」という言葉を入れるのもとても有効です。ユーザーは「何かお返しをしなければならない」と思い、製品を買うまでに至る可能性が高くなります。

こうして好意の返報性というのは、人間関係を良好にする効果や相手の恩返ししたい気持ちに語りかけ、購買意欲を上げるなど、多くの場面で利用できるでしょう。

② 敵意の返報性

敵意の返報性とは、一方が批判的・攻撃的な発言や態度を取った際、もう一方も同じような発言や態度を取ることを指します。

例えば個人間のケンカについて、一方が相手を否定する言葉を発すると相手も同じように否定する言葉を発し、ケンカがエスカレートする可能性があります。

職場でも同様なことが起こる可能性を考えなければなりません。
会議などでアイデアが否定された人は、人格まで否定されたと思い込んでしまい、より否定的な発言をしかねません。
相手の意見も受け入れる広い心が必要です。

ビジネスの場だけでなく、国際間でも同じです。どこかの国がある国へ経済制裁を宣言すると、ある国は報復措置を取り、より緊張感の走る関係になることがあります。

このようにして、返報性はネガティブなものにも働きます。「他人は自分の鏡」と言いますが、まさにそれが体現されていますね。

③ 譲歩の返報性

譲歩とはもともと「他人に道を譲って先に行かせること」という意味があります。
そこから転じて「自分の意見や主張を押さえて相手の意向に従ったり妥協したりすること」も意味するようになりました。

エレベーターに乗り込むとき、他者に先に入っていいですよと譲ったら、降りるときは相手からお先にどうぞとうながされた、という場面でしょう。わかりやすいですよね。

人は何かしてもらったとき、恩返ししないと気持ちがすっきりしないことが多いのです。

④ 自己開示の返報性

自己開示は、ここでは自分の情報を相手に与えることと定義します。まずは自分から自己開示をすることで相手も同様の内容を話してくれる確率が高くなります。
この「自己開示」は多くの場面で効果を発揮します。

例えば心理セッションにおいて、自分の問題を解決するときです。
カウンセラーと信頼関係を結ぶ際、ある程度自己開示をして相手が受け入れてくれるかどうかを判断できます。
心理セッションはクライアントとカウンセラーの信頼関係が築けていないと上手くいきません。その壁を乗り越えさせてくれるのが「自己開示」です。

また、組織においてはリーダーが積極的に自己開示を行うことでメンバーの信頼を得られます。過去の失敗や苦労、そういった人間臭いところも開示することで、周りの人は共感し、自分は独りではないんだと心から思えるようになるでしょう。

この4つの返報性を利用することで、圧倒的な信頼関係を顧客と築き上げられます。顧客からは丁寧なコミュニケーションを行う人だと認識され、私たちのファンになってくれそうですね。

ビジネスにおける返報性の応用

ビジネスの世界では、返報性の原理がさまざまな形で応用されています。

マーケティングでは、顧客に無料サンプルや割引クーポンを提供することで、将来的な購買や忠誠心を促す戦略がよく用いられます。
この場合、企業は最初に何かを与えることで、顧客が何らかの形で恩返しをする可能性を高めているのです。

同様に、顧客サービスでは迅速かつ効果的なサポートを提供します。
そうすることで、顧客の満足度を高め、リピート購入や口コミによる新規顧客の獲得を促します。
ここでも、企業が顧客に対して最初に価値を提供することで、返報性の原理に基づくポジティブな反応を期待できます。

さらに、無料トライアルは顧客の重い腰を上げるのに役立ってくれます。「無料」という好意を受け取ったために顧客は好意を返さないといけない心理に書き換えられ、トライアルで体験する確率が高まります。

例えば、ABEMAプライムの会員登録ページでは、ボタンに「2週間無料で登録する」というマイクロコピーがあります。

引用:https://abema.tv/about/premium

それだけではなく「登録から13日後の解約期限までに解約した場合、料金は一切かかりません。」という文言があります。これにより、ユーザーは安心して会員登録することができるのですね。

ビジネスでも応用が効く返報性の原理。マイクロコピーと組み合わせることで、より効果を発揮するでしょう。

まとめ

返報性の原理は、心理学の概念を超え越えるえて、ビジネスにおいても重要な役割を果たしています。

企業が顧客に対して価値あるものを最初に提供することで、顧客のロイヤルティやビジネスへの貢献をうながすことができるのです。

この原理を理解し、適切に応用することで、ビジネスは顧客との強固な関係を築き、長期的な成功を確実なものにできます。

返報性の原理は、心理学が私たちの日常生活やビジネスに与える影響がとても大きいことを教えてくれているのです。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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